T2はメルボルンにて創業しオーストラリア全土で60店舗以上をもつ紅茶ブランドです。
HP:http://www.t2tea.com/en/sg/Home
T2は1996年にメルボルンに創業し、2013年にユニリーバに売却された成功事例ですが、調べてみるとその背景には二人の女性創業者の争いがあったようです。
Sydney Morning Herald誌のUnilever reads tea leaves on T2 dealの記事によれば、T2がユニリーバに売却された時、T2の売上は$57Mで利益は$2.48Mでしたが、ユニリーバは合計$62Mで買収しています。その後、このグローバル企業の資本をえたブランドは瞬く間にロンドンやニューヨークなどに店舗を展開しています。
T2はMaryanne ShearerとJan O’Connorという二人の女性創業者によって設立されます。この二人の創業者の視点でFinancial Review誌がユニリーバへの売却後の2014年に興味深いインタビューをしています。
T2 co-founder Maryanne Shearer tells her story, from first tea shop to Unilever deal
Jan O’Connor and the other T2 story
O’Connorがオーストラリア最大の百貨店Myerで働いていた時、マネキンなどを販売するmei + picchi社で服飾店向けのコンサルタントとして働いていたShearerと出会います。
二人は5万ドルずづ出し合って創業します。もともとは雑貨屋をするつもりでしたが紅茶販売店に切り替えメルボルンで1店舗目をつくり、翌年次の店舗をだしますが、そちらはキャッシュが回らなくなり閉店。
二人の創業者は財務の経験がなかったため、紅茶ビジネスとしてはうまくいってもキャッシュフローの回し方に難があったようです。そんな中、Shearerが20歳年上で事業で既に成功していたBruce Cromeと出会い付き合いをはじめ、38歳で初めて出産し、その後、双子も出産しています。O’Connorによれば、その間も年間6万ドルの給与は変わらず払い続け、やがて自分がMBAを取得しに行く時も同じように支払われる約束になっていたそうです。
しかし、資金難で苦しむT2はやがて銀行からの融資ではなく、ShearerのパートナーであるCromeから融資をえるようになります。ShearerはCromeのことをT2のguardian angelとよんでいますが、O’ConnorはインタビューでShearerのguardian angelと言っています。2001年、Cromeの融資への返金に行き詰まり始めた時、O’Connorは経営権を譲渡さなければならなくなり、10万ドルの退職金とT2のためにしていた借金5万ドルの肩代わりを得てT2から姿を消すこととなります。女性二人の経営は5年間で幕を閉じました。
それから12年後に$60Mのお金を得るビジネスに発展したことを考えると、O’Connorはすべてのリーガルドキュメントに専門家の目を入れていなかったことを悔やんでいるようです。
そのShearerも2015年には退任し経営は完全にユニリーバによってコントロールされているようです。
シドニー空港の免税コーナーでもT2がKUSUMIティーやTWGなど大手ブランドと並んで大きく売り出されていました。
カラフルなのでとにかく目立ちます。
こういった100gの茶葉×5箱入りで44オーストラリアドルでした。
ティーバッグセットは94オーストラリアドルでかなり高級品です。
いまやオーストラリア土産の定番の一つとなっています。
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