Honest Tea オーネストティー <アメリカ>

Book

HP:https://www.honesttea.com/

日本では残念ながらこちらのHonest Teaは販売されていないのですが、このHonest Teaを創業し成長させた経緯を漫画でとてもわかりやすく紹介した『夢はボトルの中に』という著書は日本でも手に入れることができます。

名門イエール大学の卒業生セス・ゴールドマン(Seth Goldman)が恩師でありイエール大学で教授を務めるバリー・ネイフル(Barry Nalebuff)と1998年にこのHonest Teaを立ち上げます。バリー教授は風変りで、この起業の過程を当時の学生たちのディスカッションテーマにしてヒントを得ていきます。

2008年にコカコーラ社に株式の40%をUSD43Mで売却し、2011年には完全子会社化しています。漫画の中では、砂糖たっぷりのイメージがあるコカコーラに売却することでイメージ悪化、もともとのファンへの裏切りになるのではないかと心配するシーンすら赤裸々に登場します。

それだけでなく、初期に伊藤園の方が覆面で株主になっていて情報を抜き取られただとか、色々と実名入りで暴露されていて、現実は小説より奇なり、読んでいて飽きません。

著書の中では試行錯誤の連続でした。特に、茶葉を煮出して製品化するプロセスは難しそうですし、ティーバッグで売ろうとして断念した過程まで公開されています。

バラク・オバマ元大統領もHonest Teaのファンだと語っていて、現に飛行機に乗り込んだオバマ氏に偶然遭遇したCEOが挨拶をするシーンが漫画の中でも登場します。

Honest Teaの成長ストーリーは簡単にセス・ゴールドマンのTEDプレゼンテーションの中でも聞くことができます。

また、ホームページでは、1998年12月に設立した時のそのままのワード文書をみることすらできます。

さて、Honest Teaは基本ボトルティーで、残念ながら日本には進出していないですし、TEDスピーチでセスがとりあげているように日本は世界一の長寿国で、カロリーゼロのお茶が当たり前のように売られています。Honest Teaはアメリカでは革命的なローカロリーでしたが、それでも70カロリーまで砂糖がはいっています。健康飲料の概念が違いますね。

しかし、オバマ大統領もファンで、アメリカで劇的に広まったというHonest Teaが気になってアメリカで飲んでみました。

まずは、ザクロミックス。アメリカの方は、何かにつけてザクロの味を好む気がします。ほんのり甘酸っぱいです。

そして、ニューヨークのコロンバスサークルで頂いた定番のHoney Green Tea。昔、香港でペットボトル入り緑茶を買ったら劇的に甘くてびっくりしましたが、そのような甘さではなく、ほんのりとした控えめな甘さで、これだったら確かに心配せずに飲めると思いました。それにしても、日本のゼロカロリーなのに甘く感じる緑茶飲料は、本当によく研究されていてすごいなと思いました。

ラベルの後ろにもメッセージが!

物価が上昇し続けるアメリカにおいて、当初の計画のとおり2ドル以下で売り続けているところも、企業としての心意気を感じました。


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